使われている天然毛素材をまとめました。 様々な種類の天然毛素材 アイシャドウブラシひとつにとっても、イタチ、馬、松リスなど様々な素材があります。 なぜなら、化粧をする部分や用途によって、求められる機能や仕上がりが異なるからです。 筆によっては天然毛をブレンドすることで、細い線やくっきりした線を描けるものもございます。 それでは、天然毛素材によって、どのような違いがあるのでしょうか。 灰リス 大変高級な素材です。 繊細でとても柔らかい毛質なため、極めて刺激が少なく、群を抜いてやさしい肌あたりが 特徴。 粉含みの良い山羊毛を混ぜることで、肌あたりの優しさに加え、発色の良さを兼ね備える ようコントロールします。用途は幅広く、パウダーブラシから小さなシャドウブラシにま で使用されます。 松リス 非常に繊細で、柔らかい毛材です。目元の シャドーにグラデーションをつけるのに最適で、 毛丈の短いシャドウブラシなどに使用されて います。希少で高価な松リス毛ですが、 肌あたりの良さは毛材の中でも群を抜いて います。 カナダリス 灰リス同様に大変繊細で柔らかい毛質です。 優しいタッチは、目元のシャドー、グラデーションなどに最適。主に、毛丈の短い筆に用 いられます。 製毛技術によってはハイライトやチークにも使用することが出来ます。 カザンリス 灰リスよりも柔らかい毛質で、カナダリスと同じく大変稀少で高価な材料です。 ハイライトやアイホールなど、ふんわりと柔らかい仕上がり感を出したい部分に最適です。 イタチ 粉含み発色が良く、コシの強さと弾力性に優れ、 非常に良質な毛材です。毛先が繊細でよくまと まるため、すっきりとした線を描くことができ ます。パウダーブラシやリップブラシなど、 幅広い用途で使用されています。イタチ毛は、 尾の毛のみを使用します。中国北部からモンゴル、 ロシアなど、寒い地域に棲息するものほど、毛質 が良好だと言われています。 コリンスキー イタチの種類ですが、通常イタチと呼ばれているものより、さらに繊細で肌触りが良く、加 えて強いコシを兼ね備えた最高級品です。 毛先のまとまりが抜群で、細かい描き込みに最適です。 アイシャドーやリップ、ライナーな ど、とても細い線の描き込みも可能で、まつ毛の間を埋めるのにも重宝されています。 パーミー イタチ科の動物ですが、イタチに比べると粗めで硬いため、多くは、イタチや馬毛と混ぜ合わせて使用されます。 水ムジナ イタチ科の動物ですが、イタチに比べると粗めで硬いため、多くは、イタチや馬毛と混ぜ合わせて使用されます。 ムジナ コシが非常に強く、水ムジナほどには、毛先に繊細さのない毛質です。 一般的に、男性用のシェービングブラシなどに使用されています。 狸 コシがあり弾力のある毛質です。毛先は滑らかな肌触りで粉含みは良く、他の毛材と混ぜ合わせて使用されます。 陶器の絵付け筆に使用されることが多く、リキッド状の粘り気のあるものに適しています。 山羊 粉含みや肌あたり、発色が良く、コシの強さと 耐久性に優れているため、化粧筆の毛材の中では 最もオーソドックスなものです。パウダーブラシ やシャドウブラシなど幅広い用途で使用されてい ます。山羊毛は、一般的に衣類などで使用される 「羊毛」とは違い、中国の江南地方に棲息する 山羊の毛です。体の部位によって異なる特徴を 持つ山羊毛ですが、すべての部位の毛が化粧筆に 使用されています。 合成繊維 天然毛以外の素材です。リキッド、 コンシーラー、リップなど液状・練状のものに 適しています。パウダーに使用すると発色は良好 ですが、粉含みは天然毛ほど良くありません。 筆にコシをもたせ、品質の安定を図るために、 天然毛と混ぜて使用することがあります。